プレゼンテーションとは何か?
私たちが日常仕事をしていて、プレゼンテーションを実施する場面はたくさんあります。ビジネス雑誌などを見ているとプレゼンテーションスキルは、英語や会計、プログラミングのスキルなどと並んでビジネスパーソンの必須スキルの1つみたいなことが書かれていたりしますよね。
確かにプレゼンテーションはビジネスパーソンにとって欠かせないスキルだと断言できます。でもそもそもプレゼンって何なのか?なぜプレゼンがビジネスパーソンにとって欠かせないスキルなのか?このあたりが明確でないといけませんよね。ここではプレゼンとは何か?という疑問に答えていこうと思います。
プレゼンテーションの定義
プレゼンテーションとは何か?プレゼンテーションの書籍を読んだりセミナーに参加したりすると、プレゼンについて様々な定義をしています。一般的に言われているのが「プレゼンテーションは伝える技術だ」ということです。
「相手に対していかに分かりやすく伝えるか?」これを突き詰めることがプレゼンテーションの目的だというものです。
確かにプレゼンテーションにはこうした側面があるのは間違いありません。相手に理解してもらうために分かりやすく説明する、これは非常に重要な要素です。しかし、プレゼンテーションはただ「伝える」だけのものではありません。人によって様々な定義がありますが、このサイトではプレゼンテーションを次のように定義します。
プレゼンテーションとは、
相手に行動をしてもらうための技術である
先ほどの「プレゼンテーションは伝える技術」との違いがお分かりですか?プレゼンは相手に行動をしてもらうことが重要なのであって、決して上手く伝えるスキルではないということなんです。アナウンサーのようなきれいな声で滑舌良く相手に話す。そういった伝える技術をプレゼンテーションとは呼びません。(これらは一般的に「スピーチ」といいます)プレゼンテーションにおいて重要なのは伝えた後になります。
- 相手に伝える
- 相手に理解してもらう
- 相手に行動してもらう
このように、最終的に聴き手である相手に対して、何かしらの行動を起こしてもらうことが重要になってきます。
では具体的にどのような場面でどのような行動を取ってもらうのか?いくつか表に挙げてみます。
プレゼンの場面 | 相手に取ってもらう行動 |
---|---|
新企画の提案 | 企画を採用してもらう |
新商品・サービスの紹介 | 新商品・サービスを買ってもらう |
コンペでのプレゼン | 自社を選んでもらう |
課題検討会議 | 課題に対する対応策を承認してもらう |
上司への報告 | 現状を理解してもらい、アドバイスをいただく |
会社説明会 | 就活生に入社を希望してもらう |
入社面接 | 採用してもらう |
プレゼンテーションの場面というと、スクリーンに画像が投影されて、大人数の前で堂々と話をする。そんな場面を思い浮かべたりはしないですか。Apple社のプレゼンなどは典型的なプレゼンテーションの例ですよね。しかし私たちが日常でこのようなプレゼンテーションを行う機会はほとんどありません。ただこれらの例を見ていただくと、プレゼンテーションはビジネスシーンのありとあらゆる場面で必要になるということがわかります。
極論を言うと、プレゼンテーションが活かされる場面は何もビジネスに限りません。例えば家族で旅行に出かけるとします。行き先はどうしよう?となったときにあなたはハワイに行きたいとします。そこで家族に
- 常に温かく過ごしやすい
- 日本語が通じるところが多い
- 価格も手ごろで行きやすい
といった魅力を伝えてハワイに決める。みたいなのもこれも立派なプレゼンテーションなんです。何か買って欲しいからアピールする。飲みに行きたいからお小遣いをもらう。ビジネスの場面だけではなく、私たちはこうした日常の場面でもプレゼンテーションを行っているんですね。
ビジネスシーンにおいても日常のシーンにおいても、私たちが相手に何かを伝え、相手に行動をしてもらう場面というものはたくさんあります。ということは、もしあなたがプレゼンテーションスキルを高めることができれば、様々なメリットを得ることができるんです。
このように、あなた自身のビジネス・プライベートを充実させるためにプレゼンテーションはとても役に立つスキルです。という意味でビジネスパーソンにプレゼンテーションスキルは欠かせないということを理解いただけたのではないでしょうか。ただここで誤解していただきたくないので、1つだけ注意点をお伝えしておきます。それは、プレゼンテーションは説得の技術とは異なるという点です。
プレゼンテーションは説得の技術ではない
ここまでの内容を見る限り、プレゼンテーションとは相手を説得する技術なんだ。と理解した方もいらっしゃるかと思います。ただこのサイトで定義するプレゼンテーションとは説得の技術ではないということを強くお伝えしておかなければいけません。
「説得」と聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか?
例えば友人が「昨日営業の人が来てさぁ、説得されてついつい100万円のプリンターを買っちゃった。」なんて話を聞いたらどんな印象を受けますか?きっと「お前それ大丈夫か?だまされてないか?」とつい言ってしまいますよね。
このように、「説得」という言葉には「押し付けられる」とか「無理やりさせられる」といってネガティブなイメージがどうしても付きまとってしまいます。特にビジネスにおいて、相手が納得しない状態で行われることほどマイナスとなるものはありません。その場面では上手く行ったとしても、
- 今後の交渉がうまく行かない
- なかなか行動に移してもらえない
- 後々意見がひっくり返る
こうしたリスクが残ってしまいます。このように、プレゼンテーションにおいて大切なのは相手を「説得」するのではなく「納得」してもらうことなんです。情報を相手に理解してもらい、きちんと納得してもらった上で行うことが大切なんですね。
つまり「人にさせられる」のではなく相手が「自分からする」という前向きな行動を取ってもらうこと。これがこのサイトでのプレゼンテーションの定義になります。
こうやって説明を見ていると「プレゼンテーションて難しいなぁ」とか「私は話すのが苦手だから向いてないのかなぁ」と感じてしまうかもしれません。確かに普段から話し上手な人、センスやユーモアのある人はプレゼンテーションが上手いかもしれません。ただ、プレゼンテーションはセンスで行うものではありません。しっかりと学習して身に付けることができれば、誰にでもできる技術なんです。
ここでプレゼンテーションの定義をもう一度見てみましょう。
プレゼンテーションとは、
相手に行動をしてもらうための技術である
ここで定義している通り、プレゼンテーションは技術なんです。なので話すのが苦手、極度のあがり症だという人も1つ1つ丁寧に学んでいけば十分に相手に伝わるプレゼンテーションを行うことは可能です。
このサイトでは、初心者でもプレゼンテーションのスキルを習得するためのノウハウをご紹介してまいります。ぜひこれからこのサイトで少しずつ学んでいきましょう!