聞き手を迷子にしない話し方
セミナーやビジネスプレゼンなどでは、資料を配布しプロジェクターでスクリーンに投影して行うスタイルをよく見かけます。このような場合、聞き手は手元の資料を見たり、スクリーンを見たり何かメモを書いたりと、色々なことをしてしまいます。
このような状況でいくらいい話をしていても、聞き手の注意が散漫になってしまい、なかなか伝わりません。また聞き手は、プレゼンの途中で色々なことを考えているので、プレゼンターが今どこを話していたのか迷子になる事も多々あります。
このような場合、どうすればいいでしょうか?
フォーカスコントロール
こうした聞き手の注意が散漫になる時に使うテクニックが 「フォーカスコントロール」です。これは聞き手の注意を引き寄せるテクニックです。とても簡単ですぐに実践可能なテクニックです。具体的にどうするか?それは聞き手の視線をコントロールする言葉を話の中に取り入れるのです。
例えば、前のスライドを見てもらいたい場合には、
では、今から概要をお話ししますので、
一旦手を止めて前をご覧いただけますか
といいます。あるいは手元の資料を見てもらいたい場合
お手元の資料をご覧ください。
14ページの図がそれに該当いたします
というように
前を見るのか
手元資料を見るのか
それとも何を見るのか
こうした視線をコントロールする言葉を具体的に発信することで、今集中してもらいたい事に直接目を向けさせることができます。特に、
「前を見てください」
「スクリーンにご注目ください」
「配布資料の○ページをご覧ください」
というように、具体的に見て欲しい対象物を伝えるのがポイントです。特に配布資料を見て頂く際には、どの資料の何ページかがすぐにわかるようにしておくことが重要です。
このテクニック、とても簡単なのですが、実際のプレゼンの現場で実践できている人は少ないです。ちょっとしたコツですが、効果絶大です。